FIREに必要な資産額がすぐわかる!現実的な計算ステップとは

FIREに必要な資産額がすぐわかる!現実的な計算ステップとは FIRE
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「FIREしたいけど、いったいどれだけの資産が必要なのか…?」

そんな疑問や不安を抱えていませんか?

実は多くの人が、「なんとなく〇千万円あればいい」と思っているものの、その金額の根拠や計算方法を明確に知らないまま、FIREを夢見て行動を始めてしまっています。

その結果、生活費を正しく見積もれていなかったり、運用利回りに無理な期待をかけてしまい、「思ったより足りなかった…」という事態に陥ることも。

この記事では、「FIREを実現するために、あなたに必要な資産額」を具体的に導き出す方法を、初心者にもわかりやすく解説します。

・年間支出額(生活費)の正しい見積もり方

・現実的な想定運用利回りの考え方

・公的年金や副収入をどう組み込むか

こうした要素をステップごとに整理し、「資産額=生活費 ÷ 引き出し率 − 年金・副収入」の形で導く方法を紹介します。

読み終えたときには、「自分にとって現実的なFIRE資産額」が見えるようになります。

自分の未来を数字で“見える化”して、ムリなく安心してFIREを目指しましょう。

資産額を決めるための第一歩:「年間支出額(生活費)」の見積もりとは?

FIRE(早期リタイア)や老後資金の計画を立てる際に、まず知っておくべきなのが「どれくらいのお金が必要か?」ということです。

その答えを導くための重要な要素のひとつが 「年間支出額(生活費)」 の見積もりです。

ここでは、「年間支出額」をどうやって計算するのか、初心者でもわかるようにステップを踏んで解説していきます。

年間支出額とは?

「年間支出額」とは、1年間で生活にかかるすべてのお金の合計です。

具体的には、食費や家賃(または住宅ローン)、水道光熱費、通信費、交通費、保険料、娯楽費、交際費、医療費、税金など、暮らしに必要な費用のすべてを含みます。

なぜ「年間支出額」が重要なのか?

将来の資産計画では、この年間支出額が「必要な資産総額」を計算する出発点になります。

たとえば、FIREを目指す場合、「年間支出額 × 25年分(または30年分)」などで資産額の目安を出す「4%ルール」という考え方があります。

この元になるのが、あなた自身の生活費なのです。

年間支出額の見積もり方【初心者向けステップ】

ステップ①:月ごとの支出を書き出してみる

まずは、過去1〜3か月分の家計簿を見返すか、記憶をたどってでも構いません。

以下のようなカテゴリに分けて、平均的な月の支出を書き出しましょう。

図 平均的な月の支出見積

合計:年間約2,412,000円(=月約201,000円)

このように、「月額 × 12ヶ月」で年間支出を見積もることができます。

ステップ②:将来のライフスタイルを想像する

今の支出をベースにしてもOKですが、将来的にFIREや老後を迎えるなら、生活スタイルも変わるかもしれません。

たとえばこんな変化:

・子育てが終われば教育費が減る

・マイホームのローン完済で住居費が下がる

・趣味や旅行にお金を使いたい

・公的年金を受け取る年齢になると収入も変化

・こうしたライフステージの変化を考慮して、未来の「理想の暮らし」を想像し、それにかかる費用も反映させておきましょう。

よくある見積もりの失敗例と注意点

「今の収入ベース」で考えてしまう:

支出は「収入」ではなく「必要な生活費」から考えましょう。

収入が下がっても、生活水準は変わらないことがあります。

「臨時支出」を見落とす:

家電の買い替え、冠婚葬祭、車検など、毎月は発生しないけれど大きな支出も忘れずに年額に分散して入れておくこと。

「税金や保険料」の見積もり漏れ:

FIRE後は自営業者と同じく国民健康保険・国民年金になる場合が多く、意外と高額です。これも忘れずに。

年間支出額をしっかり把握することが、資産形成の第一歩

「どれだけの資産があれば安心か?」という問いには、「どれだけ使うのか?」という答えが必要です。

年間支出額はその答えを導くための最重要ポイントです。

ぜひ、手元の家計簿やクレジットカード明細、銀行口座などを見直しながら、自分の年間支出額を一度見積もってみましょう。

それが、FIREでも老後でも、安心した未来設計への第一歩になります。

資産額を決めるための基本要素:「想定する運用利回り」とは?

将来に向けて資産を準備するとき、「いくら必要か?」だけでなく、「どれくらい増やせそうか?」を考えることが重要です。

そのカギとなるのが「運用利回り(うんようりまわり)」です。

ここでは、「運用利回りって何?」「なぜ資産額を決めるときに大切なの?」という疑問にやさしくお答えします。

運用利回りとは?

運用利回りとは、「お金を投資したときに、1年でどれくらい増えるか」を表す割合(%)のことです。

たとえば:

100万円を年利3%で運用できたら、1年後には 103万円 になります。

これが年利5%なら、1年後には 105万円 に増えます。

この「3%」や「5%」といった数字が「想定する運用利回り」です。

なぜ「想定利回り」が大切なの?

将来の目標金額(老後の生活費、FIRE後の生活費など)を決めるとき、「どれくらいのペースでお金が増えるのか」によって、今いくら用意しておくべきかが大きく変わります。

例:30年後に3,000万円必要だとしたら…

図 将来の目標額(30年後に3,000万円)に対する毎月の積立額

つまり、利回りをどれくらい見込むかで、必要な元本や積立額が大きく変わるんです。

どのくらいの利回りを想定すればいいの?

以下の目安がよく使われます:

図 想定利回りと投資対象の例

初心者や長期投資を前提とする場合は、「年3~5%」くらいを想定利回りとして考えるのが現実的です。

運用利回りに過度な期待は禁物

「年10%で運用できれば早く目標達成できる!」と思うかもしれませんが、利回りが高いということは、それだけ値下がりするリスクも高いということ。

資産形成のカギは、「リスクとリターンのバランス」です。

無理な利回りを前提にすると、運用がうまくいかなかったときに目標達成が遠のいてしまう可能性があります。

想定利回りは「現実的に、長期的に考える」

たとえば、全世界株式(インデックスファンド)などは、過去20年以上の平均利回りが年5~7%ほどですが、途中でリーマンショックやコロナショックのような急落もありました。

そのため、長期で見て「年3~5%」くらいを見込むのが、現実的で安心なラインです。

運用利回りを知れば、資産計画に自信が持てる

「運用利回り」をしっかり意識すれば、

・無理のない積立額がわかる

・資産がどれくらい増えるか予想できる

・老後やFIRE後の資金計画が立てやすくなる

というメリットがあります。

まずは「年3~5%」程度の想定で資産計画を立て、投資の勉強と実践を少しずつ進めていきましょう!

FIREを目指す人のための資産額の決め方

~年金や副収入も上手に活用しよう~

FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、「経済的自立を達成して、早期リタイアを実現する」というライフスタイルです。

FIREを目指すうえで、多くの人が気になるのが「いくらあればFIREできるのか?」という資産額の問題です。

しかし、必要な金額は人によって大きく異なります。

ここでは、資産額を決めるうえで押さえておくべき3つの基本要素と、見落としがちな「FIRE後の年金・副収入の考慮」についてわかりやすく解説します。

資産額を決める3つの基本要素とは?

FIREを達成するために必要な資産額を決めるには、以下の3つの要素を考えることが大切です。

年間生活費(支出)

FIRE後も生活は続きます。

まずは、自分がFIRE後に毎年どれくらいのお金を使うかを計算しましょう。

・家賃や住宅ローン

・食費・光熱費

・保険料・医療費

・趣味・交際費

・旅行やレジャー

たとえば、年間の生活費が「300万円」と見積もれたら、そこを基準に資産計画を立てていきます。

安全な引き出し率(取り崩し率)

FIRE後の生活資金は、貯めた資産を取り崩しながら生活していくことになります。

このとき使われるのが「安全な引き出し率」という考え方です。

一般的に使われるのは「4%ルール」。

例:年間生活費が300万円なら、

必要資産=300万円 ÷ 4%(0.04)=7,500万円

つまり、7,500万円あれば、資産を毎年4%ずつ使いながらも30年〜永続的に暮らせるという前提です。

FIRE後の年金・副収入の考慮

ここが意外と見落とされがちなポイントです。

多くのFIRE解説では「資産だけで生活する」前提で話が進みますが、FIRE後に公的年金や副収入がある場合、必要な資産額はもっと少なくて済みます。

年金・副収入をどう資産計画に組み込む?

年金の活用

FIREが早期退職であっても、日本に住んでいる限りは一定の年齢(原則65歳)になれば公的年金を受け取れます。

たとえば:

・65歳から年金を年100万円もらえるとしたら

・65歳以降はその分、資産からの取り崩しを抑えられる

つまり、「65歳までに必要な資産」と「65歳以降の生活費(年金でまかなえるか)」を分けて考えることができます。

副収入の活用

FIREといっても「完全に働かない」というより、「好きなことを仕事にする」「アルバイト程度の収入を得る」という選択肢をとる人が増えています。

例:

・副業で年間50万円稼げる

・ブログやYouTubeで広告収入がある

・趣味を生かして講師やクリエイターとして活動する

これらがあると、生活費の一部を補えるため、「貯めるべき資産額」はぐっと下がります。

【シミュレーション例】

以下はFIRE後に年金や副収入を加味した場合のシンプルな例です。

図 FIRE後に年金や副収入を加味した例

FIRE開始時点(40歳)~65歳(25年間)に必要な年間資産取り崩し額:

300万 − 50万=250万円

250万円 × 25年=6,250万円 → これがFIRE初期に必要な資産の目安

65歳以降は:

年間生活費300万円 − 年金100万円 − 副収入50万円=150万円

(資産取り崩しはこの額でOK)

FIREに必要な資産額は「生活費」や「引き出し率」だけでなく、年金や副収入をどれだけ活用できるかによって大きく変わります。

【ポイント】

・年金は65歳から受け取れる重要な収入源

・副収入があるなら資産の取り崩しを減らせる

・必要資産額は一律ではなく「自分仕様」で設計を

FIREは「自由な生き方」の手段です。

自分らしいFIREを目指すためにも、収入と支出のバランスを見える化して、現実的でムリのない計画を立てていきましょう。

まとめ

FIRE資産額は“自分仕様”で設計できる

FIREを目指すうえで、「必要な資産額」は誰かの真似ではなく、あなた自身の生活費・収入・運用プランに合わせて設計することが重要です。

そのためには:

・年間生活費を正しく見積もること

・現実的な利回り(3〜5%)を想定すること

・年金や副収入を織り込んで無理のない計画を立てること

これらが揃ってはじめて、「実現可能なFIREプラン」が完成します。

FIREは、ただの早期リタイアではありません。

それは、自分らしく、自由な時間と生活を手に入れる手段です。

まずは今日、支出を洗い出すことから始めてみましょう。

目標金額が「見える」ようになると、FIREは夢ではなく“現実”に近づきます。

以下の記事は、「FIREに必要な資産額の正しい考え方」と「現実的な目標設定法」について、具体的かつ再現性のある方法で解説をしています。

記事を読むことで、自分に合ったFIRE達成の基準が明確になり、不安から行動に変える第一歩が踏み出せるようになります。

公的年金や支出構造、運用利回りなどを考慮した「合理的な資産シミュレーション手法」や「資産形成・支出管理の具体的な改善ステップ」で数値と戦略に基づいたFIREの実現性を高めます。

ぜひ、読んでみて下さい。

 

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