日本人の健康食として昔から納豆が食べられてきました。
納豆を食べたことがない人の方が少ないのではないのでしょうか。
必ずと言って良いほど、スーパーやコンビニで必ず目にする事がある納豆。値段的にも安くお手頃な納豆は、実は栄養価が高いのです。
納豆は低コストのわりには、実は優れ物でもあります。
納豆の栄養とすごい効果
体に必要な栄養がバランスよく含まれていて、腸の調子を整え、お肌を健康に保ち、日々の疲労を回復するものすごい食べ物です。
1.ナットウキナーゼの効果
納豆のネバネバに含まれる酵素のことです。
ナットウキナーゼは納豆にだけ含まれている特別な栄養素で、血栓を予防し血液をサラサラにして免疫力が高まる効果があるといわれています。
血栓を溶かす効果があり、動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの予防にも役立ちます。
血栓は深夜から早朝にできやすいので寝る前に食べると効果的です。
2.ムチンの効果
納豆のネバネバの成分はムチンの一種です。
ムチンはオクラ、昆布、山芋などのネバネバにも含まれています。
細胞を活性化して老化防止の働きがあります。
また、鼻や口などの呼吸器の粘膜や、胃の粘膜を保護する働きもあります。
3.ビタミン類の効果
(1)ビタミンB2
大豆は発酵途中にビタミンB2が合成されますので、納豆になると大豆の2倍の量になります。
また、ビタミンB2は疲れをとる、成長を促進するなどの働きがあります。
(2)ビタミンE
血液の流れをよくします。活性酸素を取り除くなどの働きもあります。
(3)ビタミンK
ビタミンKはカルシウムとたんぱく質の結合を促して骨の形成に欠かせない栄養素です。
4.ポリグルタミン酸の効果
アミノ酸の一種で発酵過程で生まれるので大豆にはないものです。
大豆のたんぱく質が納豆菌の出す酵素で分解されてできます。
アミノ酸はかき混ぜるほど増えていくので、納豆はよく混ぜてから食べるとよいといわれています。
このポリグルタミン酸は、肌に良いといわれているヒアルロン酸の10倍の保湿力を持っています。
また、細胞を再生する働きがあるので、老化防止にも繋がりますよ。
5.大豆イソフラボンの効果
大豆イソフラボンとは、大豆の胚芽に含まれる「ダイゼイン」「ゲニステイン」といった15種類のポリフェノールの総称です。
抗酸化作用効果があることで知られています。
ポリフェノールと言えば、少し前にワインに多く含まれる成分で抗酸化作用が強いことから、「若返りの成分」として日本でも有名になりましたが、実は日本人も、味噌や醤油、納豆、きな粉、豆乳と言ったごく当たり前に食べていた大豆製品から、ポリフェノールを摂取していたのです。
大豆イソフラボンの効果として、その他にも腸内の善玉菌を増やし、便秘解消の働きをしたり、悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを増加させる働きがあるので動脈硬化の予防、改善に役立ったりしています。
また、免疫力をアップさせる働き、骨粗鬆症予防や美肌効果などがあります。
納豆の食べ過ぎによる副作用
体に良いからといって納豆の食べ過ぎは様々な副作用をもたらすことがあります。
1.納豆1パックあたり100kcal
栄養価は高いのは確かですが、高カロリーな食品と言えるのです。
食べ過ぎるとその分消費しなくては太ってしまいますので、適度な運動が必要です。
2.大豆イソフラボン
女性の場合、納豆に含まれる大豆イソフラボンが女性ホルモンのバランスをよくし、乳がんの予防になるといわれています。
しかし、大豆イソフラボンは一日50~70mgが上限と言われています。
それ以上摂取すると女性ホルモンのバランスは返って悪くなり、月経周期の乱れや子宮膜増殖症などを引き起こす可能性がありますので注意が必要です。
納豆1パックは約50gで、その中に含まれる大豆イソフラボンは約37mgです。
1日2パック以上の摂取は控えた方がよさそうです。
3.セレン
納豆に含まれる成分の1つの「セレン」には、老化などを引き起こす原因である活性酸素を抑制する抗酸化作用があります。
また、免疫機能を正常に維持するなどの作用がありますが、過剰摂取すると、脱毛や嘔吐、胃腸障害、肌荒れ、爪の変形、神経障害などを引き起こす恐れがあるといわれています。
1日2パックまでであれば問題ないようです。
4.プリン体
プリン体は、尿酸の素となる物質で、痛風の原因として広く知られている成分です。
肉類や魚介類に多い成分と知られていますが、実は納豆も、プリン体を多く含む食品の1つとされています。
ちなみにビールに含まれるプリン体の約20倍もの量になりますが、1日4パックまでであれば問題ないようです。
納豆を効果的に食べるためには
1.賞味期限ぎりぎりの納豆を食べる
納豆は発酵が進むほどに、その栄養・効果が高まっていきます。
よって、賞味期限ぎりぎりを食べるのが、一番効果が期待できます。
2.ネギとたまごを加えて食べる
納豆にネギやたまごを加えて食べると栄養のバランスがより高まります。
ネギに含まれる硫化アリルという成分は血液血中コレステロール下げる作用があり、ビタミンB1の吸収を高め、疲労回復を助けてくれる働きがあります。
納豆とたまごの組み合わせもオススメです。
納豆にたまごを加えることでカルシウムの吸収効果が高まります。
また、納豆に含まれないビタミンAが豊富ですので、たまごを加えることで栄養のバランスが高まります。
3.ナットウキナーゼは加熱に弱い
血をさらさらにする効果があるナットウキナーゼですが、熱に弱いのです。
大体70度でその効果が失われると言われています。
できるだけ納豆は加熱せずに食べたほうがよいでしょう。
4.納豆は朝食よりも夜食に食べるのがよい
脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓は明け方に生成されることが多く、この時間帯がいちばん血液がドロドロになりやすいといわれています。
血栓予防の観点から考えると、納豆は朝食よりも夕食に食べた方が効果的でしょう。
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