さっき食べたのにもうお腹が空いてきた。
食べても食べてもお腹が空いたり、夜中にどうしても食べたくなったりとそもそもなぜ食べてるのに空腹を感じるのでしょうか。
空腹を感じる原因は何か
1.水分不足
1日どのくらいの水分を補給していますか。
よく美容のために1日2リットル近い水を飲むのが良いといわれていますが、これは美容だけではなく空腹を抑えるのにも大切なことです。
体内の水分が足りなくなると、体は脱水症状になります。
脱水症状というと猛暑の時に気分が悪くなるような症状を考えますが、口の中が潤っていても体は脱水症状を起こしているということがあります。
口が潤っているため、自分では喉も乾いていないと感じることがありますが、体は水分が足りないという人も多いそうです。
脱水症状や喉が渇くといった症状は、空腹感と似た感覚を起こします。
そのため、喉が渇いているだけなのに脳が空腹状態であるという信号を送ってしまい、食後に空腹感が出ることもあります。
2.糖質の摂りすぎ
糖質、特に「精製炭水化物」といわれる、白砂糖、白米、パンや麺類などの小麦粉製品を食べすぎることで、血糖値が急上昇し、その後、インスリンの作用によって急激に下がります。
これを「低血糖症」といいますが、エネルギー源である糖質をたくさん摂取しているにもかかわらず、低血糖がおき、血液からブドウ糖を取りこめない脳はエネルギーが足りないと判断し、「空腹」によってもっと食べてエネルギーをとりなさいと催促します。
いわゆる偽の「空腹感」によって、また食べてしまうわけです。
結果、食べすぎることで余計にお腹が空くという悪循環に陥ることになります。
当たり前に主食として食べているお米やパン、麺類などをガツガツ食べることが、時に飢餓感を覚えるほどの強い空腹感を引き起こす原因にもなっているのは意外です。
そして、それと同時に血糖値を乱高下させて不安定にさせることには、その後のさまざまな病気につながるなど健康面でのリスクも高まります。
もちろん、今現在糖尿病などの病気になっていない人たちの場合、絶対糖質を食べてはダメとか、完全に炭水化物抜きをする必要はないですが、やはり「糖質過多」になっている人は多いですから、ある程度減らすことを意識して食事をしたほうがよいでしょう。
3.ストレスでも空腹感を与える
ストレスが溜まることで、空腹を伝えるホルモンの「グレリン」の分泌が急上昇します。
ストレス度合いの上昇につれて、この傾向は強くなります。
イライラしているときに大食いしたり、冷蔵庫につい手が伸びてしまう原因となることもあります。
さらに、恐ろしいことにストレスが大きくなるとこの傾向も強くなります。
ストレスがあまり増えないうちに、少し体が満足する好きなものを食べて、脂肪細胞の分解を止めることが大切になります。
4.胃下垂の可能性あり
胃下垂が原因で食べてもすぐにお腹が空くことがあります。
胃下垂は骨盤の方まで胃が垂れ下がっている状態です。
正常の場所は肋骨(ろっこつ)あたりにあります。
しかし、胃下垂だとなぜお腹が空くのか。
実は胃下垂の人は食べたものがすぐに便になってしまうからです。
そのため食べても食べても吸収されずに、腸から出てしまうためすぐにお腹が空きます。
このため、胃下垂の人は太らないとよくいわれますが、胃腸で吸収されないから脂肪にならないので太りにくい体になっているのです。
胃下垂の特徴としては、
- 食べた物がすぐ便になるので便の回数も多くなる
- 食べたものが吸収されにくいため、すぐに空腹を覚える
- 痩せた体型の人が多い。
痩せの大食いはこのタイプに多いようです。
5.空腹感を引き起こす薬を飲んでいる
風邪を抑えるのに抗生物質を服用しているときに強い空腹を感じるのは、薬にその原因があるかもしれません。
「穏やかなステロイドを含んでいる薬は、空腹感を強める作用があります。
既に普通の量の食事を取っている場合は、薬によって膨張した空腹感は無視してください。」と忠告している医師もいるようです。
6.生理前や生理中はお腹が空きやすい
女性は、エストロゲンと黄体ホルモンの2種類のホルモンを持っています。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンで、体に丸みのある柔らかなラインを作ったり、肌や自律神経を整えたりする働きがあります。
一方、黄体ホルモンは妊娠を助けるホルモンです。
基礎体温を上げる働きがあるだけでなく、体内の水分を保持する働きがあります。
生理前になると、黄体ホルモンが増え始めます。
すると、黄体ホルモンの影響で食欲がいつも以上に増します。
また、体に水分を溜めやすくするため、むくみも起こりやすくなります。
黄体ホルモンの分泌を止めることはできないので、上手くホルモンバランスと付き合っていく必要があります。
7.妊婦さんはすぐお腹がすくことがある
妊娠中に空腹になってしまう原因としては大きく分け2つあります。
(1)胎児への栄養補給
特に妊娠初期というのは着床することで黄体ホルモンが分泌されることによって、胎盤が形成されたり胎児が過ごしやすいように子宮内の環境を変えます。
その体の変化の時に膨大なエネルギーを必要として、母体の栄養を吸収することによって、エネルギーに充てているわけです。
そのため妊娠初期というのは胎児に栄養がどんどん吸収されることで、食べても食べても空腹になるとされてます。
また、胎児が成長するときも常時栄養を必要とされるので、妊娠前よりも食べ物をたくさん食べるようになるのです。
(2)インシュリンの分泌
妊婦は妊娠前よりもインシュリンが多く分泌されます。
このインシュリンが分泌されると、血糖値を下げる働きがあります。
血糖値が下がると、人は空腹を感じ、血糖値が上がることで逆に満腹感を感じるようにできています。
また、血糖値が下がる場合には、特に炭水化物を食べたくなるのが特徴です。
これらの理由で妊婦さんは空腹を感じるようにできているのです。
特に妊娠初期は体の変化が激しいのでより栄養が必要になり食欲が増していきます。
空腹感を抑えるための食事
1.炭酸水
炭酸水を飲むと、胃に水分が溜まり、満足感が出て食欲を抑えやすくなります。
水よりも飲みごたえがあります。
食前と食事中に500ml程度の炭酸水を飲むように心がけると、胃が水分でふくらみ満足感を感じやすくなります。
冷えていると体も冷えますし、胃が刺激されてかえってお腹が空くこともありますので、なるべく常温で摂りましょう。
2.食物繊維
食物繊維は胃の中の水分を吸って、満腹感を長持ちさせてくれるといわれています。
(1)こんにゃく、寒天
こんにゃく、寒天はとても低カロリーで、食物繊維が豊富です。
白たきや粉寒天などをごはんに混ぜて炊けば、ごはんの量を減らせます。
寒天ゼリーなどをおやつに取り入れるのも良いでしょう。
(2)バナナ
バナナは食物繊維が豊富に含まれています。
それ以外にも気持ちを落ちつかせてくれる成分のセロトニンが含まれています。
(3)豆類
豆類には食物繊維が含まれていて、カロリーも低めです。
豆の中では、えんどう豆・インゲン豆・大豆などに、比較的多く食物繊維が含まれています。
加工した食品では、納豆・おから・きな粉などがおすすめです。
お腹の中に長くとどまってくれるので、空腹感を抑える効果が期待できます。
(4)アボカド
アボカドには食物繊維が含まれていて、満腹感を与えてくれるので食欲抑制が期待できます。
しかし、脂肪分も多く含まれているので食べ過ぎには注意が必要です。
3.ほうれん草
ほうれん草に含まれるチラコイドという成分が食欲を抑制する働きがあるということが近年の研究で判明されてきました。
チラコイドを摂取することで、満腹ホルモンである「レプチン」が通常よりも分泌されやすくなり、食欲が抑えられます。
4.卵
高カロリーのイメージもあるかもしれませんが、卵は腹もちが良いといわれています。
朝食で卵を1個程度食べると良いでしょう。
空腹感が抑えたいときはよく噛むこと
人の満腹感は食べる量ではなく、噛む回数だといわれています。
たとえば、100回噛んで満腹になる人がいるとして、ご飯を3杯で100回とご飯1杯で100回噛むと実はどっちも100回の時点で満腹になるという研究結果があるそうです。
少ない量でも噛む回数を増やせば、満腹になるということです。
空腹を紛らわすには多く噛む食べ物がオススメです。
- グミ
- スルメ
- 煮干
空腹感で悩まされているのであれば、これらのようなよく噛む食べ物を選んで食べるようにしましょう。
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