傷口に雑菌が入るのを防ぐ為に貼る絆創膏の存在は日本人なら知らない人はいないでしょう。
1948年に初めて日本で登場し、今では全国的に使われている絆創膏。
そんな絆創膏に「呼び方」があるということをご存じでしょうか。
たとえば、北海道では「サビオ」でなければ違和感があるそうです。
北海道では絆創膏のことを「サビオ」と呼ぶ!
サビオというのは救急絆創膏の商品名です。
商品名としては他にもバンドエイド、カットバン、リバテープなどがありますが、他の絆創膏ブランドの攻勢により販売量が減り、2002年に製造中止となってしまいました。
北海道限定で販売していたわけではないのですが、かつて北海道での絆創膏販売トップシェアが、ライオン株式会社の「サビオ」という商品だったようです。
そのような背景があって、今でも北海道では「絆創膏=サビオ」、つまり絆創膏の代名詞、総称になってしまっている場合が少なくありません。
使っている絆創膏の商品名がサビオでなくてもサビオと呼ぶ人が多いわけです。
北海道ではサビオ(sabio)(またはサビヨと言う人もいますが)イコール絆創膏とすぐにわかりますが、本州ではサビオと言っても通じません。
ではなぜ、北海道で「サビオ」が定着したのでしょうか。
全国の絆創膏の呼び名
「サビオ」以外に「絆創膏」の呼び名があるか調べてみると「バンドエイド」・「カットバン」・「リバテープ」・「キズバン」があるようです。

出典:http://kusuri-jouhou.com/omake/bansoko.html
絆創膏の呼び方
バンドエイド | 群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、神奈川県、東京都、千葉県、岐阜県、愛知県、三重県、兵庫県、大阪府、京都府、滋賀県、香川県、徳島県 |
カットバン | 青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、山梨県、山口県、島根県、鳥取県、岡山県、愛媛県、高知県、長崎県、鹿児島県 |
リバテープ | 奈良県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県、沖縄県 |
絆創膏 | 福井県、石川県、新潟県、長野県、静岡県 |
サビオ | 北海道、和歌山県、広島県 |
キズバン | 富山県 |
なぜ絆創膏の呼び方や方言に違いが出たのか
地図で見ると分かるようにその地域ごとに呼び方が異なっているのが分かります。
しかし、呼び方の区分は明瞭なものではなく、近隣の県でも異なるケースが多くあります。
なぜこここまで地域差が出たのでしょうか。
それは一説には「製品名」が由来すると考えられています。
かつて北海道では「サビオ」という商品名の絆創膏が売られており、シェアもNo.1だったそうです。
その名残から「サビオ」が販売終了した今でも、名前が違う他の絆創膏も「サビオ」と呼んでいるようです。
関西地方に多く見られる「バンドエイド」なども製品名です。
九州地方の絆創膏「リバテープ」を作っている製造元の会社は、熊本に拠点があります。
富山県でも「キズバン」がシェアを獲得しているようです。
主に全国各地での「製品名」の違いが影響するとの理由が有力な説なようです。
つまり理由は単純にその製品名の絆創膏がその地域でのシェアNo.1ということです。
コメント