おせちの中でも人気の高い数の子は、毎年お正月時期にしか食べない人も多いのではないでしょうか。
数の子独特の食感にハマってしまい、つい食べ過ぎてしまう事もあります。
おせち料理の中に入っているだけでなんだか高級感が増します。
数の子とは?
数の子は 鰊(にしん)の卵を乾燥させたり、塩漬けにした食品です。
数の子の名前の由来は、鰊は江戸時代頃までカドイワシと呼ばれていたので「カドの子」が転じて「かずの子」になったといわれています。
二親(にしん)から多くの子が出るのでめでたいと、古くからおせちに使われました。
子宝と子孫繁栄を祈る意味で正月らしい一品です。
数の子の栄養素は?
数の子100gの主な栄養成分
栄養素 | 含まれている量 |
エネルギー | 89g |
タンパク質 | 15g |
脂質 | 3g |
炭水化物 | 0.6g |
ビタミンD | 17μg |
ビタミンB12 | 4.5μg |
カズノコにはニシンが生育するために必要な栄養成分が凝縮され、水分を除く約75%がたんぱく質、約15%が脂質からなっています。
脂質の約70%が細胞膜などの構成材料となる脂質(リン脂質)で、その多くをホスファチジルコリン(PC)が占めます。
また、数の子はEPA、DHAを豊富に含み、脂質全体に占めるEPA・DHAの比率はマグロのトロを上回ります。
数の子のEPA・DHAはリン脂質、特にホスファチジルコリンに多く含まれ、安定しているのが特長です。
数の子の効能は?
1.抗肥満効果
EPA、DHAは肝臓における脂肪の分解促進と合成阻害等の作用により、肥満の予防や改善に役立ちます。
EPA、DHAの含有率の高さに加え、EPA、DHAの形態の差、さらに、たんぱく質との相乗効果が、カズノコのすぐれた抗肥満効果をもたらします。
2.血糖改善
EPA、DHAには内臓脂肪の蓄積を防ぐ効果が認められていることから、糖代謝にもいい影響があります。
カズノコ粉末を摂取させた実験で、実際、血糖値の改善効果が確認されています。
3.血中脂質改善
EPA、DHAには、肝臓でのコレステロールの合成を抑える一方、分解を促進する作用があることが知られ、食生活にとり入れることで高脂血症の予防や改善が期待されます。
EPA、DHAを豊富に含むカズノコ油には、血中脂質改善の効果あります。
4.記憶学習能力向上
DHAやホスファチジルコリン(PC)には、脳機能の改善効果があります。
数の子の保存方法
数の子の保存方法としては、冷蔵保存が最も適しています。
多くの人は冷蔵保存しているとは思いますが、余った場合は冷凍もすると思います。
冷凍保存も悪くはないのですが、どうしても味が落ちてしまいますし、卵が破裂してしまったりすることもあるので、あまりオススメしません。
また、常温保存は傷むのが早くなってしまったりするので、適していません。
このように考えると数の子の保存方法としては、冷蔵保存が1番オススメの保存方法になります。
数の子の賞味期限
塩抜き前の賞味期限は、約2〜3ヶ月です。
数の子に塩がある状態だと菌が繁殖できないので、長持ちします。
数の子はかなりしょっぱいので塩抜きをしないと食べられません。
面倒ですが塩抜きが必要になります。
塩抜き後の数の子は冷蔵保存の場合、1週間を目安に食べるのがよいでしょう。
塩抜き前の数の子と比べてみると賞味期限の長さがかなり異なるので注意しましょう。
1週間より長くなると風味が落ちるので、食べるのにはあまりオススメしません。
数の子の基本的な塩抜き方法
①水1リットルに対して、小さじ1杯の食塩を溶かします。
その中に、塩数の子(150g~200g)を浸します。
おおよそ6~8時間程度がよいでしょう。
②数の子の薄い膜をきれいに取り除き、もう一度①と同じ要領で塩水を取り替えます。
時間は、同じく6~8時間程度がよいでしょう。
③塩加減を見て、よければ出来上がりです。
この方法は寝ている時間を利用して、水替え2回行います。
具体的には夕方に①数の子を塩水に漬けて、②寝る前に皮むきして水を替えて、③朝起きたら出来上がりです。
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