お世話になった人に餞別を渡す習慣があることは理解していても、自分が渡そうと思ったときに色々なことが分からなくて困ることはありませんか。
餞別を贈るためにはのし袋を使いますが、そのような機会があまりないと、どののし袋を使えばいいのかなんて、悩む人も多いのではないでしょうか。
のし袋は用途によって異なり、書き方も贈る相手によって変わります。
餞別ののし袋や餞別として現金を包む時に使う封筒の書き方、餞別として品物を贈るときに熨斗掛けするのし紙の書き方について解説します。
餞別を渡すときに使うのし袋は?
餞別を渡す際に使用するのし袋は、紅白の蝶結びの水引きがついたものを使用します。
餞別の場合には特に強制するものではありません。
退職される方の勤続年数や肩書きにもよりますが、あまり長い期間ではなく場合によっては白い封筒でも構いません。
しかし、定年退職や目上・年長者、役職などの人への餞別は、のし袋を使用することが望ましいです。
なお、餞別に関しての水引は、紅白の蝶結びである「花結び」を選びます。
結婚を除いた祝事全般に用いり、「何度あっても良い」という意味で用いります。
しかし、餞別とは別れであったりすることもありますが栄転や進級といった事は何度あってもよいですし、旅行等も多くあってもよいものです。
そして中途退職なども次の職場での活躍を願う意味で「花結び」の水引である、のし袋を使用してもよいものです。
のし袋の書き方
1.表書きの書き方
(1)上段部分
水引の上段中央に「御餞別」「御礼」「おはなむけ」などと書きます。
「餞別」の「餞」という漢字の偏(へん)は食偏(しょくへん)です。
食べ物に関する漢字に使われます。
また、つくりの部分は戔(せん)という字で、「少ない」「小さい」という意味があります。
食+戔→ささやかな祝宴という意味になります。
「おはなむけ」は「馬の鼻向け」という意味があります。
昔は、旅行の際、馬の鼻を目的地に向けることで道中の安全を祈ったことから、「おはなむけ」という言葉は旅の安全を祈る意味となっています。
(2)下段部分
お餞別に限らず、のし袋に宛名は書きません。
表書きには、差出人の姓名を書くのがマナーです。
職場関係の人に贈る場合は、会社名や肩書きを添えるといいでしょう。
会社名は名前の右側に書き、肩書きは名前の上に小さく書きます。
①1人の場合
姓のみ、またはフルネームを中央に、バランスよく書きます。
②2人の場合
友達同士など、同じ立場の場合は左右対称になる位置にバランスよく配置します。
上司と部下や、夫婦連名の場合は、中央に上司や夫の名前、その左側に部下や妻の名前を書くとよいでしょう。
③3人の場合
3人の場合も2人の場合と同じように、立場が同じなら左右対称にバランスよく、上司と部下なら上司の名前を中央にあとの2人はその左に立場が上の人から順に書きます。
④4人以上の場合
4人以上になる場合は、表書きには代表者の名前を中央に書いて、左側に「他五名」などと、人数を書き、メンバーリストをのし袋の中に入れます。
⑤部署やグループの場合
部署やグループで贈る場合は、「○○部一同」「○○課一同」「○○部有志一同」などと書き、メンバーリストをのし袋の中に入れます。
餞別の内容は?
餞別でもっとも多いのは現金です。
会社で退職したり、転勤したりする人に20代の人がお餞別する場合の相場は、相手の方との関係にもよりますが、一般的には1人1,000円から3,000円ほどになります。
グループや全体でお餞別する場合、金額は全員揃えておきましょう。
新札が望ましいのですが、用意できない場合はなるべくキレイなお札を使用します。
また、贈る人の好みや趣味があるため、昔に比べて品物を渡す機会は減ってきていますが、もらった人の記念になるような品物を送ることもあります。
退職する人に餞別をするときなど、お花に加えて思い出に残るような品物を贈る場合もあります。
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